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応用例

逆楕円導波路型広帯域フィルター

この例では、複数のアイリスに加えて、E 面と H 面のキャビティバック インバータを含む導波管フィルタのシミュレーションについて説明します [1]。基本的な形状は図 1 に CAD フォーマットで示されており、E 面キャビティバック インバータが導波管の上にあり、H 面キャビティバックインバータが裏側にあります。導波管はWR-90であり、キャビティとアイリスの間隔と寸法を含む設計の寸法は、XFdtdモデルにパラメータとして簡単に入力できます。構造は0.4mmのベースセルサイズでメッシュ化され、FDTDグリッド線がCAD寸法と確実に重なるように、すべての部品に固定点が使用されています。

図2のカットアウェイ・メッシュ図に示すように、入力ポートには基本モードが適用されている。入力励起の周波数は12 GHzで、デバイスの8~12 GHzの範囲でシミュレーションの周波数特性を確保します。シミュレーションの出力は、入力ポートと出力ポートのSパラメータ、デバイス内を伝播する過渡電界の画像、および電界対時間のポイントセンサーです。

 

図1_カドモデル

図1:XFdtdで構築されたデバイスのCAD表示。

 

図2:入力ポートの励起を表示したデバイスの断面XFdtdメッシュ図。
 
図2:入力ポートの励起を表示したデバイスの断面XFdtdメッシュ図。
 
 

シミュレーションに必要なコンピュータのメモリは約122MBで、NVIDIA C1060 Tesla GPUカードで-45dB収束まで14分強で実行されます。

シミュレーションの結果、図3に示す各ポートのSパラメータは、論文で報告された測定値とよく一致することがわかりました。フィルタの断面を通るある時間における過渡電界を図4に示します。各ポートのすぐ横を中心とした点における過渡電界を図5に示す。

 

図3:XFdtdでシミュレーションしたデバイスのS11とS21の結果。

図3:XFdtdでシミュレーションしたデバイスのS11とS21の結果。

 

図4:フィルター内を伝播する過渡電界。

図4:フィルター内を伝播する過渡電界。

 

図5:フィルターの入力ポートと出力ポートに設置された電界ポイントセンサー。

図5:フィルターの入力ポートと出力ポートに設置された電界ポイントセンサー。

 

参考文献

  1. Q.F. Zhang and Y. L. Lu, "Design of Wide-Band Pseudo-Elliptic Waveguide Filters With Cavity-Backed Inverters,"IEEE Microw.Comps.Letters, Vol.20, Nov. 2010, pp.604-606.

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