カナダ、オタワ近郊のパスロス比較
カナダのオタワにおける910MHzの伝搬路損失の測定は、Whitekkerの論文[1]で報告されている。. この論文は、送受信アンテナの少ない都市環境でのパスロス測定を報告した、おそらく優れた論文のひとつである。測定は図1の1000m×600mの範囲で行われた。送信機の高さは8.5m、移動受信アンテナの高さは3.65mで、すべてのアンテナは垂直偏波であった。図1は測定が行われたエリアの地図である。測定の詳細は原著論文に記載されている。
まず、Laurier St.の始点での誤差は、送信機からほぼ見通し経路があるため、驚くべきものである。予測されたパスロスはほぼ自由空間の値であるのに対し、測定されたパスロスは10dB低い。一つの説明は、ケントとローリエの間の空き地に木やその他の障害物があることである。
第二に、Kent St.とQueen St.の始点と終点における測定値と計算値の違いは、この地域の右端と左端に沿った建物が地図上に存在しないことに起因している可能性がある。もし存在すれば、これらの建物はSlater St.からLyon St.とElgin St.に向かってかなりの量のエネルギーを散乱させた可能性がある。図5は、Laurier St.にある送信機とBank St.に沿ったパスロスを示している。ルートはNepeanから始まりWellingtonで終わる。
参考文献
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J. H. Whitteker, "Measurements of path loss at 910 MHz for proposed microcell urban mobile systems,"IEEE Trans.Veh.Technol.3, pp. 125-129, Aug. 1988.
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S.Y. Tan and H. S. Tan, "Propagation model for microcellular communications applied to path loss measurements in Ottawa city streets,"IEEE Trans.Veh.Technol., vol. 44, no. 2, pp. 313-317, Aug. 1995.