XFdtd®の新機能
現在のリリース7.11.1
XFdtdリリース7.11.1では、シミュレーション精度の向上、解析機能の拡張、エンジニアリングワークフローの効率化を目的とした機能強化が行われています。このリリースは、アンテナ設計、PCBモデリング、フェーズドアレイシステム開発における価値の高い課題を解決するためのRemcomの継続的な取り組みを反映しています。ファーゾーン・センサー用の新しい位相差ツール
AoA/PDoAシステム設計者のための専用設計
このリリースでは、遠方界における2つのアンテナ間の放射Eフィールドの位相差を計算し、プロットする新しいポスト処理ツールを導入しました。エンジニアは、角度(θまたはφ)または周波数の関数として位相を視覚化することができます。メリットだ: このツールは、到来角(AoA)や到来位相差(PDoA)アーキテクチャなど、UWBベースの方向探知システムを開発するエンジニアにとって不可欠です。位相遅延のより正確なシミュレーションを可能にすることで、実環境下でのアンテナアレイの挙動を正確に評価することができます。
理想的な用途
- マイクロロケーションベースのアプリケーション
任意のファーゾーン放射パターンのスライス
実際のアンテナ配置のための高度な診断機能
エンジニアは、もはやE平面とH平面のカットに制限されることはありません。このリリースでは、モデルの向きに関係なく、任意の平面で放射パターンの任意の2Dスライスを定義できます。
メリット 航空機、車両、衛星などの複雑なプラットフォームに搭載されたアンテナの性能に関する重要な洞察を提供します。エンジニアは、従来の主平面解析では見えなかった実際のアンテナ相互作用、同地点干渉、信号のヌルなどを評価することができます。
理想的なアプリケーション
- 車載レーダーとV2Xシステム
- 衛星通信アンテナ

XACT Accurate Cell Technology® 導波管ポート用
湾曲ポート形状の高忠実度モデリング
XFdtdのコンフォーマルメッシング機能(XACT Accurate Cell Technology)は導波管ポートにも拡張され、高周波シミュレーションにおいてより正確な幾何学的励振源を実現します。
利点 導波管ポートの忠実度は電磁励振の精度に直接影響します。曲率が一般的なミリ波設計では、この機能により、グリッドの複雑さやシミュレーション時間を大幅に増加させることなく、シミュレーション全体のリアリズムと精度が大幅に向上します。
理想的なアプリケーション
- 5G/6G用ミリ波アンテナ設計
- 高周波フィルタとカプラ
- 車載レーダーRFレイアウト

PCBインポートのパフォーマンス向上
多層基板設計のワークフロー効率向上
リリース7.11.1では、ODB++やCadence® Allegro®.brdフォーマットから大規模で複雑なPCBファイルをインポートする際に大幅なスピードアップを実現しました。
利点 PCB インポートは、しばしば設計ワークフローのボトルネックになります。このアップデートは、結果の生成を早め、エンジニアに反復や解析の時間を与えます。また、セットアップの高速化により、ワークフローが簡素化され、タイトなスケジュールや大規模なシミュレーションプロジェクトに取り組むチームのスループットが向上します。
理想的なアプリケーション
- モバイル機器とIoTの設計
- 車載センサーの設計と配置

機能からアプリケーションへの影響のまとめ
機能からアプリケーションへの影響
XFdtd 7.11.1により、Remcomは技術的に有用で実用的なツールを提供し続けます。次世代ワイヤレス用のmmWaveアンテナのシミュレーションでも、高速計算システムでのPCB形状のデバッグでも、このリリースにより、より細かい制御、より高い精度、より高速なスループットが得られます。
これらの機能に関する詳細なドキュメントやトレーニングのご依頼は、Remcom社にお問い合わせいただくか、サポートサイトをご覧ください。
リソース